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好きなことを好きなよーに書き散らし中。 色々オタぎみなので、取り扱いには要注意かも?
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久々にP3-。
ご無沙汰してました、な枝シリーズことうちの主人公の他愛ない日常。
書きたい書きたいと思いつつ忙しさに負けてしまってました…
がっ。暇は出来るのを待つもんじゃねえ、自分で作るもんだぜ、とちょっと頑張ってみることに。
来月は荒垣さん来るしね。それまでにちょっとでもP3の世界観を取り戻しておかないと。
荒主の幸せな話を書いてやりたいんだぜ。

話をね。
短くまとめられるようになりたいなあ、と。
だって遅筆なのに一から十まで全部書きたいと思うからなかなか新作出せないっていう悪循環なんだもん。
それに単純に簡潔な話を書けるひとには感心してるし憧れだったりするので。
練習あるのみ!
ということで短い話。の練習。




 憂鬱だ。
 無性に胸の内がざわつくのを感じる。
 タルタロスから戻って来て、体は疲労しているはずなのに眠りが訪れる気配がない。
 理由は何となくだが、分かっている。

 満月が近いのだ。
 影時間も終わり日付が変わった今となっては、その日は2日後と目前だった。
 作戦には問題ない。気後れしているわけでもない。
 それなのに何故か、身の内のどこかが落ち着かないのだ。
 満月が近付くと、いつもそんな気分に陥る。
 原因不明なもので周囲に心配や不安をかけるのは御免なので、表情や仕草に出ないように努めて気をつけてはいるのだけれど。

 それでも、こうして一人になるとどうにも鬱々とした気分になってしまう。
 沈んでいるわけではないのだが、とにかく落ち着かない、としか表現しようがない。
 相変わらず耳にかけたままのイヤフォンからは、今の気分には到底そぐわないような明るい曲調のメロディーが流れている。
 凌はそれに溜め息を吐き、電源を切った。

 巨大なシャドウと向き合う事に、自分でも不思議なほど恐怖感を覚えたことはない。
 だが、もっと別の心地なら感じたことがある。
 それは、4月に最初にシャドウと対峙した時に強く意識した。
 あの夜のことを、凌は決して忘れた事はない。これからもきっと忘れないのだろうと思う。
 自分が覚醒した時のこと。
 あの時。

「嬉しい、とか……おかしい、よな」

 見たこともない強大な敵を前に、異形の存在を前に、心が打ち震えていた。
 歓びに、思わず笑った。
 シャドウを打ち倒すことに何の迷いも衒いもなかった。

 今でこそそれを表に見せるようにはしなくなったけれど。
 戦いに歓喜する、なんて自分でもどうかと思うから。
 普段はそんなことないのに、大型シャドウとの対峙の時だけ、どうにも意識が高揚する。
 それでいながら、そんな自身に首を傾げる自分もいたりするから始末に負えない。
 相反し矛盾する感情が同時にあるから、きっとこんなにも落ち着かないのだろう。

「今日のタルタロス……どうしようかな……」

 呟いて目を閉じる。
 訪れた暗闇に、それでも未だ眠りは訪れる気配を見せなかった。
 満月は近い。


END


デスを内包してるわけですから、何かしらあってもいいかなー、と。
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