好きなことを好きなよーに書き散らし中。
色々オタぎみなので、取り扱いには要注意かも?
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なんとなく神が降りてきたので久々にミスフル。
やっぱり夏は彼らの季節なんだろうな、自分の中で。
というカンジでこの話は先日拍手でミスフルが読みたいとメッセージくださったお嬢さんに捧げます。
時間かかりましてすいません。でもどんな話にせよ見えないと書けない不器用な自分。
ありがとございました。ぺこり。
てわけで続きからミスフルで芭猿。
not高校生です。多分20歳くらい。
やっぱり夏は彼らの季節なんだろうな、自分の中で。
というカンジでこの話は先日拍手でミスフルが読みたいとメッセージくださったお嬢さんに捧げます。
時間かかりましてすいません。でもどんな話にせよ見えないと書けない不器用な自分。
ありがとございました。ぺこり。
てわけで続きからミスフルで芭猿。
not高校生です。多分20歳くらい。
朝も早くから鳴り出した携帯の音に、見事に安眠をぶち壊された。
それだけでも不機嫌マックスな理由には十分すぎるほどなのに、喧しい音を鳴らした原因が先日合コンで軽く話しただけのバカ女からのメールだとくればもう、携帯をそのまま真っ二つにぶっちぎって窓から投げ捨ててしまいたい気分になった。
わーとかぎゃーとか、奇声付きで全部断ち切りたい。
そんな事を考えて、けれど結局実行など出来ないのだけれど。
理由なんて単純で。
先月機種変したばかりの携帯は今やプレミア付きになっていてこれを壊したらきっともう手に入らないだろう、とか。
近所付き合いなんて皆無に等しいけれど、だからこそ人目が気になってしまうから目立つような行動はしたくない、だとか。
「あー俺つっまんねー奴になってるっしょー」
ぼやき、ぐしゃぐしゃと髪をかき乱した。
どうせ寝起きだ。この後シャワーを浴びるつもりだから、もうどれだけ乱れようと構わない。
カーテンを開けると、そんな御柳の気分を増長させるかのような曇天だ。
梅雨明けが発表されて久しいはずなのに、ここ最近の天気は何だかすっきりしない事が多い。
御柳は再度ベッドに寝転がりながら、慣れた操作で携帯を弄った。
表示されるのは短縮の一番最初に登録してある「天国」だ。
わざわざ登録しなくとも着信履歴にも発信履歴にも名前はあるし、何より「あ」の一番最初は「あまくに」しかいないから電話帳で検索しても一番上に来るのだけれど。
そういや前に後ろにハートマークを着けているのを知られた時は酷く怒鳴られたっけか。
まーあれは半分以上照れ隠しだったって俺知ってっけど。
……なんて、天国に知られれば殴られそうな事を考えながら電話をかける。
耳に押し当て、呼び出し音を聞く。
数度のコール音の後に。
『あんだよ、朝っぱらから』
「な、今日花火見にいかね?」
『……めっずらし。何だよ、お前ああいうの乗り気じゃない人種じゃなかったっけか』
突然の電話に、唐突な誘いだ。
けれど天国はそれに不機嫌になるでも怪訝な様子を見せるでもなく乗ってくる。
この距離感が心地いいのだ、と御柳は口元に笑みを乗せた。
自分たちは世間一般で言うところの所謂「恋人同士」という関係だ。それ相応に肉体関係もあったりする。
だが、必要以上に甘い空気になるでもなく、かといって離れるわけでもなく。
単純に相性がいいのだろうと思う。
けれどそれは見つけようとしても見つけられるものではないから、やはり自分は運が良かったのだ、とも。
「偶には、な。そういうのもいーんじゃねっかな、って」
『ふーん。けど今日曇ってんぞ』
「雨は降らねーっしょ」
『降水確率ゼロじゃなかったけど』
「降らねって」
『んだそれ』
何で空模様にまで自信満々かねお前は、と天国が笑っている。
笑っているのを見るのが好きだ、なんて。
告げればきっと腹を抱えて大爆笑するのだろうけれど。
なあ、お前知ってんの?
お前がそうやってなんでもないことで笑ってくれんのが、それだけの事が、俺をどんだけ救ってくれてるか。
言えない言葉が胸中で渦巻く。
だがその感覚は決して苦しいものではなかった。
吐き出さず、ひた隠しにして、それが厭わしいばかりのものではないと。
そんなものもあるのだと。
それを知ったのは、この恋に出会ってからだ。
「バーカ、お前知らねーっしょ。俺が降らねーつったら降らねーの」
『バカはそっちだ。お前の運の強さなんぞ、知りすぎてるくらい知ってるわ』
「ふはっ、何だそれ」
『まーいいや。何時にすんだ?』
「四時頃迎えに行く」
『分かった』
またあとでな、と言い合い通話を終えた。
携帯をベッドサイドに起き、立ち上がる。
御柳の顔はメール音に叩き起こされた時とは打って変わって晴れやかなものだった。
現金だとは思うけれど、仕方ない。
「さーて、と」
御柳はもう一度窓の外を見る。
相変わらずの曇り空は変わらない。
おそらく雲は晴れないだろう。だが、雨が降ることもないと、何故だか確信していた。
END
日常の話。
この二人には何だかんだで一緒にいるよなー、っていうのをずっと続けてってほしい。
今日はどっかで花火大会らしいよ、っていうのを聞いて思いついた。
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